ロボットの教会

土曜日、SFPCの学生がオススメしていたRobotic Churchに行ってきた。(中は写真禁止だったので画像は公式ページからリンク)

(image from facebook)

Brooklyn川沿いの民家の並びにある倉庫を丸ごと工房兼シアターにしている。シアターといっても工房の開けた空間に教会のようにベンチを置いて、それを囲うように360度上下左右にロボットが配置されている。

わりとニッチなアートイベントだと思うけど、子供連れや、おじさんおばさんが多かったのが印象的。

image from facebook

ロボットは日本ではドラえもんやASIMOみたいに友達のイメージが強く、欧米ではターミネーターみたいなこわいイメージが強いと聞くけれど、ここで作られているロボットはまさにこわいかんじ。

ショーの開始、スタッフが壁のパネルのスイッチをいれていく。具体的に内容を知らないまま来ていたし、その場に走る緊張感に息を飲んだ。最初にドーベルマンサイズの犬型ロボット(Dog Monkey)がプシュー!と空気圧の音と共に大きく足を振り上げ、前に座ってた子供が「オーマイーガー!」と叫んだ。彼の台詞にいいねボタンがついているなら押したいほど完璧なOMGだった。

各ロボットの大きな動きは空圧、小さな動きはモーターで動いている。 ショーは、基本的にはロボットがそれぞれ持っている打楽器や弦楽器を演奏するオーケストラ。それに加えて、この犬猿ロボットのように会場内を動き続けるロボットもいる。ロボットが動くたびに鳴る金属のギギギという鈍い音と、プシュプシューという空圧の音が部屋に響き渡って、それだけでも迫力がある。

Dog Monkey(左)がしゃがんでるロボットに前足をかけているところ. (image from facebook)

犬猿型ロボットは前足を振りあげてその勢いで少しずつ前に進んでいく。なのでかなり荒っぽいし、うまくまっすぐに進むわけでもない。教会で言うところの花嫁が登場するところから正面に向かって歩きはじめた犬猿ロボットは、真ん中通路側に座っていた自分の方に徐々に向かってきて、ベンチの端に足をかけ、次には自分の膝の上に前足をかけはじめた。他のロボット達の動きも加速する。犬猿ロボットもそのまま自分の膝の上で前足をまた振り上げる。鉄の塊がプシュプシュ音を出しながら自分の膝の上で暴れるというのはそれなりの恐怖で、重いし普通に痛い。でも後ろで立ってるエンジニアの人はなるべく軌道修正はしない方針らしく、しばらくそのまま放置された。2014年にしてロボットに襲われるという貴重な経験ができた。

ロボット達は無骨な動きでそれぞれが持っている楽器を演奏する。産業用ロボットのように精巧につくられているわけではないので、超正確な動きをするわけではなく、かなり荒っぽい。ただ、それがいい具合のゆらぎというか人間味をだしていた。 "String Body" image from facebook

特にところどころソロコーナーのようなものがあって、ペンを持ったロボットが紙に絵を描いたり(手を振るだけなので全く描けてない)、ボールをキャッチしたり(2回目のキャッチをミスッてその場で暴れまくる)、勢いつけて立ち上がろうとするが全く立てない2足歩行ロボットだったり(こけ続ける)、その不完全さやランダムさに人間味があって面白かった。犬や猫の仕草に人間味を見いだしたりもするけれど、機械が人間っぽくなるきっかけも、見た目よりもちょっとした所作が大事なのかもしれない。

終演後、アーティストとエンジニアと話したら、最近つくったものにはArduinoも使ってるらしい。50以上のロボットを同時に動かす制御は自作コンピュータで自作のソフトからMIDI信号で制御してる。そのときどきで動く動かないのコンディションがあるらしく、それに合わせてロボットを取り替えるので毎回内容が違うとのこと。彼らは20年以上ロボットを作り続けているらしいが、こっそり教えてくれた新作は超大作になりそうとのことで楽しみだ。 image from facebook